我が家の玄関アプローチにアリが巣を作っている、という記事を以前書いたが、これが大変なことになった。アリが土を掘り起こし、上に土を運び出しているのだが、それがとんでもない量になった。気づくと、掘り出している個所は、以前は2箇所だったのに7箇所になっている。アリの数も、以前とは比べものにならないくらい増えている。
今までは可哀想だから、そのままにしてやろうと思っていたが、玄関のアプローチを歩いていて、マットが段々と下がっているのに気づいた。まさか、アリの巣ごときでこんなことになるとは思ってもみなかった。地面が掘られ、土が表面に大量にかき出されて地盤が下がっている。それで、敷いてあるマットを剥がして見てみた。
すると、ものすごい数のアリがいたが、アリと同じくらいの楕円形の白い卵らしいものをみんな抱いていた。皆、一瞬、動きが止まり「アッ！」という顔をして、こちらを一斉に見た（ような気がした）。これが卵なら、莫大にアリが増えて行くのも分かる。その数時間後に、同じところのマットを剥がしたら、アリも卵も跡形なく消えていた。急いで、地下の巣に避難したのか。
このままなら、玄関アプローチはどんどん沈んでいき、ひどいことになる。また、これを直すとなると、金も手間もかかって大変だ。家の玄関の靴入れの中にあった、「アリの巣を根こそぎコロリ」というのがあった。
黄緑色の小さなプラスチックケースの中に入っている、たくさんの顆粒のような黄色い粒をアリが巣に持って行くのだという。これは劇薬で、働きアリ、女王アリ、幼虫すべてに効いて、巣ごと全滅させるそうだ。
最初は、アリも一生懸命だなと笑って見ていたが、これほどの規模になると笑っていられなくなった。それにしても、なんだって玄関のアプローチの下に巣を作って、掘り返したりしたのか。 この土地の地盤は粘土質で、この玄関アプローチの下にだけ、土と砂を入れてあるからなのか。
この「アリの巣を根こそぎコロリ」をアリの出入り口2箇所に、１個ずつ置いてみた。5日ほど経ってから様子を見てみると、あれほどたくさんのアリが歩き回っていたのが、数匹しか見かけなくなった。それから3週間ほど経ったが、ほぼ全滅したようだ。この「アリの巣コロリ」は、すごい効果だ。
最初の小さな巣の内に、駆除すれば良かったと思った。下手に情けをかけたばかりに、アリのたくさんの子供？や孫？とかも生まれ、大家族になってから大量虐殺になってしまった。 アリにしてみれば、「アリがた迷惑」だっただろう。
レンガの隙間に砂をはき戻して埋めてから、マットを敷き直した。それにしても、すごい量の砂をレンガの下の地中から、レンガの上に運んだものだ。アリ一匹が一粒を抱えて運んだことを考えると、ものすごい手間だ。たくさんのアリが、休みなく働いていたのだろう。それこそ、アリのような人間が、長大な「万里の長城」をコツコツと築いていったようなものか。
