先般、近くに住む次男坊の嫁さんが運転する自家用車が、ぶつけられた。市内の四つ角の信号で停まっていたら、向こう側から凍結路面でスリップして、フラフラと突っ込んでくる車にぶつけられたそうだ。写真があるが、結構な破損だ。幸い、嫁さんは腕と腰に軽い打撲程度で、同乗していた幼稚園児の息子や、友達の奥さんには怪我がなかったそうだ。
🔲農家の息子
この車は次男坊が最近、中古で買ったトヨタのヴィッツで、買った後すぐに自分と次男坊家族で食事に行ったが、ボディは濃紺のいい色で、室内も結構広くて「いい車だな」と、次男坊に言った。自分はピンク色の中古のヴィッツに乗ってるが、かなり安く買った。ピンク色は女性しか乗らないので、買うのは女性に限られるので、安いらしい。自分は、車にはほとんど関心がないので、これで充分だ。
ということで、次男坊も嫁さんもガッカリしていた。相手の運転手は20代の若者で、何と自動車保険に入っていないそうだ。金が無いからと言って、自動車保険に入っていない若者は結構いる。この若者は、近郊で農家をやっている親のところで働いているようで、たまたまその日、江別市内で健康診断を受けていた父親が事故現場に駆けつけ、その父親が代わりに現金で賠償金を払うことになったそうだ。金額は、約70万円だ。
次男坊はその修理代の請求書を少しでも早く相手に届けて、金が間違いなく早く入って来るようにしたいということだった。それで、たまたま自分が平日で休みだったときに次男坊から頼まれて、嫁さんと一緒にその若者が居る農家に、請求書を届けに行くことになった。我が家から、車で片道30分ほどだ。
🔲叔父さん激怒
嫁さんと2人でそこに向かったが、知らされていた相手の住所の農家に着くと、薄暗い家の中から高齢の女性が出て来た。嫁さんが、ここにその若者は居ますかと何度も聴くが、耳が遠いらしくてなかなか話が通じない。その内、家の中に居た旦那さんを呼んだが、この旦那さんはもっと耳が悪くて、嫁さんも苦労してる。旦那さんは、途中で補聴器を取りに行って付け、やっと嫁さんの話を理解した。若者の叔父さんの家だった。
若者の家はどこですかと嫁さんが言うと「どうしたんだ?」と聴くので、優しい嫁さんは、実はこれこれで~と説明した。すると、「あのバカもんがあ!調子こいてスピード出すからだあ!」と怒った。そうして話していると、家の中から2匹のニャンコが顔を出した。嫁さんが、「カワイイ!」と言って「何匹、買ってるんですか?」と聴いたら10匹もいるという。嫁さんは後で、「家に入って見せてもらいたかった」と言っていた。
この奥さんに若者の家を教えてもらって行ってみたら、偶然、その若者が家の前をトコトコと歩いていた。金髪にピアスの今どきの若者だ。目はキラキラして素直そうな若者だった。嫁さんが、書類を持って話をすると「すみませんでした」と頭を下げて、神妙に話を聞いていた。この若者は、先に間違って訪ねた叔父さんからも、後でこってりと焼きが入るのだろう。それを想像すると可笑しくて仕方なかった。両親からも、叔父さんからも責められる。
🔲たまにはこんな日も
嫁さんが、「お義父さん!この辺に、最近出来た洋菓子屋さんがあるようですよ」とささやく。自分が甘い物が大好きなのを知ってのことだ。しかし、自分はその翌日に病院で糖尿病の検査と診察があった。前回は、ヘモグロビンA1Cがかなり高かったので、先生に薬を増やすかと言われていたので、何とか今回は下げたい。嫁さんと孫達にケーキを買ってやり、自分は和菓子の小さな芋菓子を2個買って我慢した。
その後、ちょうど昼になったので、嫁さんと昼飯を食べることにした。以前、次男坊が「スープカレーは邪道だ!」とか言って、一度も連れて行ってくれないと、嫁さんが怒っていたことを思い出し、スープカレー屋に連れて行った。自分が時々食べにくる美味い店なので、嫁さんも満足したようだった。そんなことで、こんな休日もたまにはいいもんだと満足した。あの若者、どうなったかな。