オジサン NOW

還暦過ぎたオジサンのつぶやき

「敬老の日の対象者って」

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昨日、隣の家のEさんが自分の歳を聴きに来た。「何歳になったの?何年生まれなの?」と聴くので、65歳になったと言うと「それじゃあ、町内会の敬老の日の贈り物の対象者だな」と言う。Eさんは、今年は町内の班長で、敬老の日の贈り物の対象者を調べていたそうだ。

「ええー!俺はもうそんな歳になっちゃったのか!」とショックだったが、そうか後5年で70歳になるのかと思うと納得出来た。「しかし、あっという間にこんな歳になってしまって、信じられないですよ」と自分が言うと、Eさんも「ホントだよなあ。あっという間だよなあ」としみじみと言った。

「ちなみに、Eさんは何歳でしたっけ?」と自分が聴くと、今年で73歳だという。自分よりも3歳くらい年上だと思っていたが、8歳も年上なので驚いた。「でも、若いですよねえ?」と自分が言うと、笑って「頭がパーだからなあ。だけど、まだ働いているからかもしれないな」と言っていた。働いて人と触れ合うことがあると、そうなのかもしれない。

それと、このEさんはとても好奇心が強いというのか、我が家の駐車場の向かいがEさんの家なのだが、自分や嫁が何時に車で出かけて行ったとか、子供が帰って来たようだねとか、誰それが遊びに来てたのかいとか、それはすごく細かく我が家の出入りについて知っている。

近所の人のことも、Eさんに聴くとだいたい分かる。町内のCIAのような人だ。映画「ミッション・インポッシブル」の主役が、諜報部員″イーサン・ハント”というのだが、Eさんのことを”Eさん・ホント”と呼んでいる。こういうところも、老化しない原因なのかもしれない。

自分が敬老の日の対象者になっていたとはショックだったが、悪い腰が久しぶりに昨日から少し痛み出して、ロキソニンの痛み止めの湿布を貼っている。アンメルツも気休めに、その周辺に塗ったが、寝ていても時々痛み出したので、起きて痛み止めの薬を飲もうかと思ったが我慢した。朝起きたら、痛みは良くなっていたが腰はまだ重い。こんなところも、もう年寄りなんだなあ。

こうして体も弱くなり、気力も失せてきて、果たして死ぬまで充実して生きて行けるのだろうかと考えるようになってきた。朝起きて、希望というか、気力というか、楽しみがなくて、どうやって今日一日を生きて行こうかと悩んでるようではダメだなあと、ずっと思っていた。

最近ずっと聴いていた五木寛之氏のCDの中で、「ホントに些細と思えるような趣味や小さな楽しみが、生きて行くための大きな支えになる」というようなことを話していたのを聴いて、成程そうかと思った。大きな楽しみや生き甲斐ばかりを今までずっと求めて探していたが、そうじゃないんだと思うようになってきた。メーテルリンクの「青い鳥」だ。

1週間ほど前から、家の玄関ポストが老朽化して来たので、家に有る木材を使って製作している。今までの「質より速さ」をモットーとしてきたやり方を変えて、考えながら少しずつ時間をかけて、丁寧にゆっくり製作するようにした。板の接着から始まって、ヤスリ掛けを終えて、今度は何色に塗ろうかとネットで色々なポストを見て考えている。そして、どんな字体や色で、どの位置に「Mail Box」と書こうかと考えている。

ポスト上の開閉フタの丁番の取り付けがあるが、この丁番の取り付け場所を丁番の厚さ分だけ掘る作業がある。やらなくても良いが、やるとキレイに仕上がるので、ネットで調べた”トリマーで正確に掘る治具”を、昨日作ってみた。実際に使ってみたら掘り過ぎてしまい、寸法を間違っていたようだ。

今日は調整し直して、再度挑戦しようと思っている。ということが、今朝起きた時にすぐ頭に浮かび、楽しみになった。それと、ホーマックで気に入った色の塗料の一番小さいのを買って来て、試し塗りをしてみて、実際にどうなるか見てみるのも楽しみだ。こんな些細なことが、この老人の生きていく力や支えになっている。