オジサン NOW

還暦過ぎたオジサンのつぶやき

「ジイサンのダブルワークの仕事」

 

《事務仕事は苦手!》

我が家から車で4分ほどの、川を渡ったところにある何棟もある立派な老人ホームが6年ほど前に出来てから、ずっと「こんな規模が大きくて立派な施設で、受付員として働きたい」と思っていた。募集がないかずっと見ていたら、1ヶ月ほど前に求人があった。「事務スタッフ募集」ということだった。

事務の雑用の他に、PCへのデーター入力や営繕の仕事なども含まれていた。これなら自分でもなんとかやれそうかなと思って、応募して採用された。そして、今のマンションの管理人の月火水曜日の他に、木金曜日と週に2日、ここで働くことになった。11月24日から働き出した。それで結論として、辞めることにした。

事務の雑務と受付の対応を主にやっているが、これが想像以上に大変だ。とにかく、あれもこれもとやることがたくさんある。入居者、介護の人、外部の医療の人、親族、業者の対応も色々とある。ここの施設に、多機能施設や介護支援の部署もあるので、もう何が何だか訳が分からない。自分はこういう、細かい仕事が苦手だ。

 

         

 

《どっちが入居者?》

要は、今のマンションの管理人のように、単純な仕事ではないということだ。管理人は、掃除、ゴミの仕分け、施設内の電灯や水道バルブ庫などの点検、後は管理人室に来た人の対応だけだ。冬季間は、簡単な除雪と長期留守にする人の水抜きの立会いもある。それと、当マンションは老朽化で漏水が著しいので、その対応などもある。

ということで、やることは実に簡単で、暇な時間も勤務時間の半分はある。まさに高齢者向けの仕事と言っていい。もっと、簡単で楽な仕事が土日の老人ホームの受付だった。以前、やったことがあるが、暇過ぎて4人居た交代の受付員は、みんな時間を持て余して時計ばかり見ていた。「まだ、こんな時間か?」と。

今回のダブルワーク先で働いてみて、初期高齢者でもある自分には、そんな仕事しか出来ないのだと、よく分かった。耳の聞こえも悪いので、認知症の男性入居者との会話などは、自分が「あー?!あー?」と何度も聴き返すので、向こうが「もう、いい」と笑って諦める。どっちが入居者なのか分からない。「俺の方が、そっち側だ!」と言いたくなる。

 

          



《後、何年働ける?》

入居者には障害を持った人も多く、車椅子や目が見えない人も数人いる。大変だなあと思うが、そんな姿を見ていると段々と気持ちが落ち込んでくる。今のマンションにも高齢者はたくさんいて、歩くのも大変な人でも、なんとか自立して1人で暮らして生活している。ヨレヨレでも雨の日も風の日も雪の日も、毎日歩いて出かけている。足が弱るとすぐダメになると思っているようだ。

そんな姿を見ていると、腰が痛くて曲げてやっと歩いている自分も励みになる。少しでも動ける限り働いていたいと思う。だから、マンションで働いていて、高齢の人達を見ていると、少し前向きな気持ちになる。倒れるまで、働けたらラッキーだと思う。ただ、後何年やれるのだろうか、といつも考える。 

無理をしないで最後まで働き続けるのなら、自分の場合はマンションの管理人のように1人で居て、1人で完結できる仕事しかない。人の目もなくて気を使わないし、自分のペースで仕事ができる。これが、自分には一番大事なことだと分かってきた。

 

      

 

《管理人なら、ずっとやれる》

腹の調子も悪くて、大も小もガスも急にやって来る。腰が痛んで歩くのが辛かったり、体がふらついたり、めまいがしたり、とにかく、歳のせいもあって体調が悪いことが多い。そんなときでも、管理人なら自分のペースで仕事配分が出来る。最悪の場合は、手抜きをしてもいいし、今日やらなくても明日やればいい。これも、1人でやる仕事だからこそ出来る。

ということで、今のダブルワーク先も良い点が多くあって、職員もいい人達ばかりだが、高齢の自分が最後まで働けるところではない。ダラダラと中途半端に居たら、会社にも迷惑をかける。後、数年しか働くことができないのなら、無理をしないで働けるところしかない。また、ダブルワークの職探しだ。