オジサン NOW

還暦過ぎたオジサンのつぶやき

「今まで2回ある、意見箱への投書」

元々、自分は人に辛辣なことを言われても、言い返さなかった。というか、パッとすぐその意味に気づかなかった。そういう人がいるというのが、まだ分からなかったし、鈍感だったのかもしれない。それで、かなり後になってから、その意味に気づき「あのとき、なんで言い返してやらなかったのか!」と、はらわたが煮えくり返ったりした。だから、思い出さないようにしている。

まあ、そんな自分だが、40代位から少しずつ変わって行った。今までのうっ憤を晴らすかのように。以前の記事にも書いたが、1回目の意見箱の投書は、女房と東南アジアの旅行に行くのに、隣の市のイオンの中にある旅行代理店に手続きをしに行ったときのことだ。

そこの新しい支店長がひどい態度で、何を聴いてもバカにした態度で「そんなの当たり前ですよ」とか、返事をしなかったりとかで、不愉快な思いをしたことがあった。旅行が終わって、帰りの飛行機の中で、添乗員やこの旅行代理店の評価を書く用紙が渡された。それを見て、「うーん。やったるか」と思った。

         

それで、家に着いてから、その支店長のことを用紙に書いて郵送した。1ヶ月ほどして、その旅行代理店のあるイオンに買い物に行った。旅行代理店の前を通ってトイレに向かったら、前方を歩いていた男性が、突然クルリと体を回してこちらに向いた。そして、自分に向かって深々と頭を下げた。

誰だか、すぐ分からなかったが、”元支店長”だった。2週間ほど前に、その旅行代理店から手紙が来ていて、お詫びと支店長が降格になったことが書いてあった。ずっと頭を下げたまま、動かない。参ったなあと思って、小便するのをやめて引き返した。

2回目の意見箱の投書は、市のハローワークの窓口にたくさんいる担当者だ。いつもは、どの担当者も低姿勢で対応がすごく良いのだが、そのときは、ひどく威張った中年男性だった。いきなり「それで、どれくらいの収入を求めるの?」と言ってきた。           

今まで、そんなことを聴かれたことがなかったので、困っていると「それが分からないと、どうにもならんでしょ!」と鼻で笑ってる。そして、「これに書いて!」と書類を投げて寄こした。これで、カチンと来た。その男の名札をジッと見て、机の横にあったメモ用紙に名札の名前を書き、そして胸ポケットにしまった。                

         

すると、それを見ていた相手の態度が豹変した。急にヘラヘラして「すみませんが、ここに書いていただけないでしょうか?」と言う。よくこんなに、恥ずかしくもなく変われるなと、少し吹き出しそうにもなったが、こんな小ズルい奴を許すわけには行かない。自分の他にも、嫌な思いをした人がたくさんいるはずだ。

家に帰ってから、このハローワークのサイトの意見箱に「今までの担当者は、みんないい人ばかりだったけど、こんなひどい担当者は初めてだ。改善されなかったら、そちらの所長に、直に話しに行く」と書いた。本気だった。

3週間くらい後にハローワークに行ったら、その相手の姿がどこにも見えなかった。窓口ではなく、後ろの方で違う仕事をしているのかと事務所中を見回しても、どこにも居ない。それからずっと、見当たらなくなった。この窓口はパートが多いようなので、首になったのかもしれない。

       

かつて、市の警察署の受付も、中年女性が威張ってひどいと有名で、自分も免許更新に行ってそう思った。しかし、数週間後に行くと受付からいなくなっていて、それからずっと見たことがない。苦情が入ったのだろうか。自分ではない。

不快なことがあっても、黙って我慢していると、その状態がずっと続くし、当人もそれが当然だと勘違いしてしまう。間違っていることは、間違っていると言わなければ、いつまで経っても良くならない。それにしても、これほど意見箱の投書の効果があるとは思わなかった。

その内、自分も投書されたりして。「あの管理人は、不法投棄や不法侵入があっても、見て見ないふりをしてるぞ」なんてね。上の担当者も、自分達もそうなので偉そうなことは言えないが、ただ、入居者から苦情が入ると何もしないわけには行かない。次は自分の番か。