寿命には、「平均寿命」と「健康寿命」と言われるものがある。介護を受けたり、寝たきりにならないで、日常生活を送れる期間を「健康寿命」と言う。去年の7月に厚生労働省から発表された、2019年度の平均寿命は(以下、年齢は四捨五入)、男性が81歳で、女性が87歳。そして健康寿命は、男性が72歳で、女性が75歳。平均寿命より男性は9年、女性は12年も健康寿命が短い。
これは、介護や支援を必要とする期間が、約10年間もあるということだ。自分は去年、高齢者入りをしたが「後何年、元気でやれるのだろう?」と、よく考えるようになった。体調のことはもちろんだが、頭の方もいつまでボケないでいられるのだろうかと。いくら体調が良くても、ボケてしまったら終わりだと思うからだ。
聞くところによると、それまで学校の先生とか大学の教授とか、固い職業で肩書のある人達がボケて来ると、突然卑猥なことを言ったりするらしい。それで病院に入院すると、今度は看護師さんにそれを連発するので、家族がとても恥ずかしい思いをするそうだ。自分もボケてきたら、何を言い出すか分からないので、そうなったら面会に来なくてもいいと、息子達には言ってある。
それにしても、今まで勤めたパート先で、色々な高齢者を見て来たが、同年齢でも人によって非常に大きな差があった。個人差が半端ではない。60代でも、いかにも老人という感じで心身ともに弱っているような人もいるし、中には入院していたり、老人ホームに入っている人もいる。
それなのに、70代や80代でも色々なスポーツやサークル活動で、元気に活動している人もいて、頭も冴えている。自分が今、「まだまだ、やれるかもしれないなあ」と思えるのは、こんな年齢を感じさせない高齢者を、実際に何人も見て来たからなのだろう。ボケないようにと、パソコンの麻雀と将棋をだいたい毎日やっている。というか、面白くて止められない。これが、少しでもボケ防止になってくれたら良いのだが。