オジサン NOW

還暦過ぎたオジサンのつぶやき

「映画 サウンド・オブ・ミュージック」  

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レンタルDVDを借りて来て、久しぶりに懐かしい映画を観た。この映画は確か中学生の頃にTVで初めて観たと思うが、最初は「ミュージカルか~!」と期待しないで観た。しかし、予想に反して観ていく内に、スリルのある非常にスケールの大きい展開に、すっかり魅入ってしまった。初めの方は、有名な”ドレミの歌”や”エーデルワイス”が歌われたりして、のどかな感じでずっとこんな風に続くのかなと思っていたが、そうではなかった。

この映画は、「実話が元になっている」というのがすごいところで、舞台は第2次世界大戦中のオーストリアのザルツブルクで、ヒトラーがオーストリアを統合することになり、反ナチスの主人公の家族がドイツ親衛隊の厳しい監視を逃れ、アルプスを越えてスイスへ脱出するという緊迫感あふれるストーリーだ。               

この実在した家族は、逃亡したスイスからフランス、イギリスへと渡り、イギリスからアメリカに渡って永住した。アメリカに渡ってからは「トラップファミリー合唱団」として演奏旅行で身を立てていたが、かなり生活は苦しかったようだ。そして渡米してから3年後にバーモント州に自分たち家族だけで手作りの家を建てて住んだ。

現在は、そこに「トラップ・ファミリー・ロッジ」というホテルが出来て、たくさんの客が訪れているそうだ。数年前にNHKBS放送で「サウンド・オブ・ミュージック マリアが語る一家の物語」というドキュメンタリーが放映されたが、この家族の次女である“マリア・フォン・トラップ”が、オーストリアでの子供時代の思い出から、アメリカに移住してからの苦労などを語っていた。                   

1965年に公開された映画で、今から50年以上も前の映画だが、今見ても面白く、素晴らしい映画だと思う。主演のジュリー・アンドリュースは「メリー・ポピンズ」で、アカデミー主演女優賞を獲っている。ところで、こうしてこの映画のことをネットで色々と調べていたら、面白い話しを見つけた。

自分は、オードリ・ヘップバーン主演のミュージカル映画「マイ・フェア・レディ」の歌の吹き替えが、ジュリー・アンドリュースだと今までずっと思っていた。しかし、“マーニ・ニクソン”という、一般的にはほとんど無名の歌手が歌っていた。

この人は、「王様と私」、「ウェスト・サイド物語」、そして上記の「マイ・フェア・レディ」という、ハリウッドミュージカルを代表する名作の主演女優の歌声を、すべて吹き替えているというすごい人だ。                         

ただ、この人の容姿も分からず、映画のエンド・クレジットにも名前すら出なかったようで、その内に熱心なファンの声があって、「サウンド・オブ・ミュージック」で初めて修道女“シスター・ソファイア”役として、晴れてスクリーンでその歌声と姿を披露することになった。

挿入曲「マリア」でマリア役のジュリー・アンドリュースと競演し、映画のラストでは、ナチス憲兵隊の車からエンジンの部品をこっそりと取り外す、という役を演じている。今回は、そんなことも注意して観てみた。映画は、そういう裏のことも色々と分かると、さらに面白い。