オジサン NOW

還暦過ぎたオジサンのつぶやき

「楽な仕事は、ないなあ」

55歳からパートの仕事に出て、すぐ腰を痛めてから休むことも出来ず、ずっと無理をして働いていた。腰の痛みに耐えきれず、辞めてはすぐ勤めて、ということを繰り返し、今まで実に15回くらいパートの仕事を変わった。腰に負担のかからない楽な仕事など、事務職以外にはまず無く、体を休めることも、仕事を選ぶこともなく、とにかく採用してくれる仕事に就いた。

だから、同じような仕事ばかりでなく、色々な仕事を体験した。他にもやってみようかという未知の仕事もあったが、それでもこれは自分には無理かなと思うのは除外した。しかし、最初の頃は、或る程度、仕事を選ぶこともできたが、65歳になると急に「65歳以下」という制限の求人が増えたので、応募できる求人が少なくなった。それが最近、その制限がなくなってきた。

不思議なのは、色々な仕事をやって来たが、そこでまた働きたいという職場がないことだ。老人ホームの受付が一番、肉体的には楽だったが、段々とボケも加速して行くような気がした。残り少ない時間を、こんな風に何もしないで良いのだろうかと空しくなった。それにしても、少しでもハードな仕事なら、楽な仕事に就きたいといい、楽な仕事なら空しいと言うのだから、我ながら勝手なものだ。

 

        

いずれにしても、「どんな仕事でも、楽な仕事はないな」というのが実感だ。どの仕事も一長一短がある。ただ、今考えても「あのとき、辞めて良かったなあ」と思う仕事もたくさんある。向き不向きもあるのだろうし、良い会社か悪い会社かということもあるのだろう。人間関係にも大きく左右される。今の仕事が、一番長続きしているので、今のところは一番いいような気がする。

「隣の芝生はキレイに見える」ではないが、他の仕事は楽そうに見える。「交通誘導員」の仕事も車の中から見ていると高齢者ばかりで、楽な仕事なのかなと思いながら、いつも見ていた。それと、マンションにも来る「ガスの検針員」だが、この仕事は主婦がよくやっていて、過去にこの仕事が楽そうなので、やってみようと思ったこともある。

しかし、今回、Amazonの読みたい放題の本に「交通誘導員 ヨレヨレ日記 漫画」というのが、無料であったので読んでみた。想像以上に、大変だなあと思った。トラックの運転手に文句を言われるわ、一般のドライバーにも文句を言われ、嘘も言われる。そして、各工事現場に派遣されるので、意地悪な会社の人などに理不尽なことを言われたり、やらされたりする。

「メーター検針員 テゲテゲ漫画日記」というのも無料で読んだが、これも検針先で文句を言われるし、会社からの冷酷な指示などで大変だ。これなら、自分の仕事の方が、まだマシかもしれないと思った。でも、その仕事の人達が、自分の管理人のエピソードを聴くと、同じように「俺の仕事の方が、まだマシか?」と思うのかもしれないな。楽な仕事は、ないな。