やっと郵便ポストが完成した。我が家のステンレス製郵便ポストにガタが来たこともあり、新たに木材で作ってみようかと思ったのが始まりだった。ネットで色々と調べて、良さそうなのを見つけて取り掛かってみた。やって行くうちに段々と「これでは風が強かったり、吹雪のときに倒れるのではないか?」とか、「この郵便ポストの幅では、小さなハガキとかを取り出すのは難しいのではないか?」とか、色々な問題が次々と出て来た。
おまけに蝶番の取付方法もよく分からなくて、ネットで調べてやってみたが間違ったり、蝶番のホゾを削るのにトリマー専用の簡単な治具を作ったりとか、とにかく段々と深みにはまってしまった。
そして、最終的にペンキを塗るのも当初は薄いモスグリーンという木目を生かす水性ペンキだったが、塗っている内にもっと濃い方が白くステンシルをするときに、より映えると思って重ね塗りをした。結局、最初からグリーンの塗料にした方が楽だった。雨や雪にさらされるので、薄いよりも濃く塗った方が良いとも思った。
このステンシルのやり方がまったく初めてで分からなかったので、これもネットで調べた。調べるほど無理かと思っていたときに、ホームセンターで木の英字の切り抜きが売っていたのを見て「MAIL BOX」の7文字を衝動買いしてしまった。7文字全部で2千円もして、買ってから後悔した。1文字が300円もする。強力なタイトボンドで接着して使った。
何んと言っても木材の1×4材は、長さが1820㎜で、幅が89㎜、厚さが19㎜の板が、1枚約250円ほどのサイズで、どこのホームセンターでも売っている。今回は、8枚使ったので郵便ポスト全部で2千円ほどだ。それが、こんな小さな切り抜き文字と同じ金額だと思うと、悔やまれて仕方ない。以前持っていた電動糸ノコで切ったら、幾らもかからなかったのにと思うと、さらに胸が痛んだ。(*ノ-;*)
この1×4材は、どこのホームセンターでも目玉品のお買い得品なので、何かを作る時はこればかり使おうと思っている。とにかく安い。木材は合板以外は平均して高額なので、合板を使わない場合は、これに限る。これを、ビスケットジョイントでつないで使っている。
ステンシルは、やってみる前はこんな細かい作業は自分には無理だと思っていたが、やってみると案外上手く行き、これなら何とかなると思って面白くなった。ステンシル専用の文字はネットでダウンロードして、好きな言葉を自分で考え、それをエクセルで作って厚い用紙に印刷し、その文字を専用のカッターで切り抜いた。この切り抜きが、老眼の自分には無理だと思ったが、なんとか出来た。
そして、英字を切り抜いた厚紙をいよいよ、ペンキを塗った郵便ポスト本体に当てて、上からスプレーの白ペンキを吹き付ける。事前に何度か練習したが、少しでも隙間があると内側に吹き付けたペンキが入り込み、滲んでしまう。それでも、なんとかなるかと思って実際にやってみたら、何とかならなかった。かなりの個所が滲んでしまって、文字がハッキリと出なかった。
しかし、もうこれでいいやと思って完成とした。いつか、やり直したいと思ったら、緑のペンキで全て蓋を塗りつぶして、その上からまたやればいい。この土台の蓋のところにステンシルで書いた言葉は、アメリカの絵本作家のターシャ・テューダ―の「Good things take time and effort」で、「良いことは、時間も手間もかかる」という、自分への戒めのための座右の銘だが、全くそれに反したことをやってしまったことを少し反省。( ̄┰ ̄*)ゞ
製作過程をブログに詳しく書こうかと思いもしたが、面倒なので止めた。自分の子供達とその嫁さんに、この完成した郵便ポストの画像を送ったら好評で、お世辞もあるだろうが「いつか作って欲しい」と言われたので、今の内から第2作を作ってみて、色々と改良して、さらに磨きをかけようかと思ってもいる。
しかし、これから寒くて長い冬が来る。暖房もない寒い木工室では作業も出来ず、接着材もなかなかくっつかず、それどころか接着剤が凍って分離し、ダメにしたことが何度もある。塗料も同じで毎年、凍らない家の中に避難させている。ということで、冬場は木工はおあずけだ。せっかく、面白くなってやる気が出て来たのに残念だ。
画像の一番左側が、玄関に設置した姿。真ん中の画像は、上の投入口と下の開き戸を開けたところ。当初の設計では、この開き戸が無かった。一番右側の画像は、土台の蓋を開けたところ。この中にプランターが丁度入るようになっているので、春になるとプランターに花を植えて飾る予定。 愛犬キートンのシルエットも、ステンシルで入れてみた。子供達も、これが最高だと言っている。