1週間ほど前に、我が家から車で20分ほどのところにある長沼町の「舞鶴遊水池」。ここで、絶滅危惧種で国の特別天然記念物に指定されている丹頂のヒナが去年、100年ぶりに確認されたというテレビ番組をやっていた。さらに、今年もヒナが生まれて成長しているそうだ。
この「舞鶴遊水池」は小さな橋の手前を左に入って行くと、小さなプレハブ小屋が1棟あり、その室内から遊水池の丹頂を見れるようになっている。もちろん、外に出て見てもいいが、大声を出したり、ストロボをたかないようにということだ。それと餌付けも、自力で食べ物を獲る力を弱めるし、人に慣れることで交通事故などに会うこともあるので禁止されている。
遊水池とは、治水対策として大雨が降ったときに水を貯めて、洪水になるのを防ぐために作ったものだ。そこに、自然と白鳥や丹頂が住むようになったそうだ。ただ、長沼町の周辺は元々、丹頂を初めとする鶴の繁殖地だったが、開拓や乱獲によって段々とその姿が見られなくなったという。平成26年に有志の農業者が主体となって「舞鶴遊水地に丹頂を呼び戻す会」を設立し、丹頂も住める街づくりということで活動している。
数日前に「舞鶴遊水地」を見に行ったが、プレハブ小屋から結構離れたところに小さな遊水池があり、そこにたくさんの白鳥?がいた。丹頂は、もういないのかな。自分が今までこの辺の地域でよく見かけていたのは、すべて白鳥だと思っていたが、今回のことで丹頂もこの近辺に来ていることを知り、「そういえば時々、細くすらっとして立っていたのが数羽いたが、あれが丹頂だったんだな」と納得。貴重な丹頂のヒナの画像は、長沼町のホームページから見ることが出来る。https://www.maoi-net.jp/shokai/machizukuri/tancho/photo.html
30年前に道北の街に住んでいたときに、近くの浜頓別町のクッチャロ湖にたくさんの白鳥が来ていたので、子供達を連れてよく行った。岸のすぐ近くまで白鳥がいて、餌をやると一斉に集まってきた。それを想像していたが、当然だが遊水池はかなり小さく、遠くからでしか見ることができないので、少しガッカリした。しかし、丹頂が絶滅危惧種であるということと、国の天然記念物ということならば、是非見てみたいと思う。白鳥はすごい数がいるのに、丹頂は少数で貴重なのだ。同じ生き物なので差を付けてはいけないが、これから丹頂を見る目が変わるだろう。写真を撮れたらいいのだが。