オジサン NOW

還暦過ぎたオジサンのつぶやき

「お盆の狂走車」

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お盆には、自分の両親のお骨が入っている、道北のお寺の納骨堂にお参りに行っている。我が家からだと、高速を使っても4時間近くかかる。高速を使わないで一般道で行くと、さらに1時間増しだ。ほとんど日帰りだが、往復で8時間~10時間かかる。

ずっと一人で運転していたら帰りはボーっとしてしまうので、今までは途中で仮眠したりしていた。お盆のときの高速道路は、今まで見たことがないくらいの台数が、ビッシリと走っているが、どの車も殺気立っている。

少しでも早く、実家や墓のある地元に行きたいと思っているのだろうが、どの車もスピードがすごくて、こちらが100キロで走っていても、次々と後ろの車に抜かれて行く。あっという間に、自分の車の後ろにいた、車が一台もいなくなる。

そしてまた、次のグループ?が後ろについて、それに次々と抜かれて、後ろに一台もいなくなるという繰り返しが続く。ただ、ずっと走っていると、たまに自分と同じくらいの速度の車がいたりするので、その後ろに付いて走ったりしている。

皆、120キロ以上のスピードを出していると思われるが、中にはそれ以上のものすごいスピードで追い越して行くのもいる。だから、バックミラーを見て後ろに車がいないと思っていても、少し経って後ろを見たら車がすぐそこまで迫って来ていてゾッとすることが多々ある。

それに気づかなくて、少しでも追い越し車線にはみ出したり、前の遅い車を追い越そうとして追い越し車線に出たりしたら、ものすごい勢いで後ろから追突されてしまうのだから、そう思うとゾーッとする。

追い越して行く車のすぐ後ろにも、後続の車がピッタリと何台か付いていて、先に抜いて行った前の車が焦って、車と車の間隔がそれほどない狭い左側車線に割り込む。要は、追い越した車も後続車にあおられて、焦って左車線に無理やり入る。

見ていて危ないと思う場面が何度もあり、事故になって巻き込まれたら大変だと思い、少しスピードを落としてなるべく離れるようにしている。中には、追い抜いて左車線に入ったと思ったら、またすぐ右車線に入って追い越して、また左車線にすぐ入り、またすぐ右車線にと、そんなことを頻繁に繰り返している車もいて、危なくて仕方がない。

そこまでして急ぐのかと思ってしまうのだが、実はこの気持ち分からないではない。自分も30代の頃に高速で1人で運転している時は、家路を急ぐのに同じことをやっていたことがあったからだ。これはもう病気のようなものでスピードを出すと止まらなくなってしまって、前にいる車を次々と追い越してしまう。スピードの感覚が麻痺してしまう。

墓参りの帰りは、高速料金が高額なこともあって一般道を使うのだが、お盆の間はどこも渋滞していて、前に速度が遅い車がいると後ろにズラーっと車が並ぶ。このときも、自分の車の後ろにワゴン車やRV車などの少し大きい車がつくと、隙があれば追い越しをしようと思っているものだから、後ろにピッタリとくっ付いてくるので気になって仕方がない。

そして、わずかの隙に追い越して何台も抜いて行く。対向車とギリギリなので、見ている方がヒヤヒヤして「なにもそんな危険を冒してまで」と思ってしまう。時間にしても、数分かせいぜい10数分しか違わないのになあと思うが、かつて自分も同じことをやっていたので偉そうなことは言えない。

やっと後続にピタリとくっ付いていた車が追い越してやっといなくなったと思ったら、またそんなのが次々と後続につくので「あー、また来た!」とうんざりする。仕方がないと諦めるしかない。

もうかなり経つので忘れているが、かつては色々な裏道を職場の先輩から教わって走っていたので、それを再度調べたり思い出して走る、という手もあるなあと思ってる。そうすると渋滞からも逃れられるし、後ろにピッタリとくっ付いて来られることもなく気が楽だ。

ということで、お盆の墓参りの運転は危険でゆったり出来ないし、片道4時間もかけてずっと同じような景色を眺めているのだから、退屈で仕方がない。まして、歳も取って来ているので、楽に行ける方法はないものかと考えている。