オジサン NOW

還暦過ぎたオジサンのつぶやき

「誰も信用できない、この時代」

「おはようございます」、「こんにちわ」という普通の挨拶ですら、最初の頃は返事がなかったり、怪訝な顔で見られたりした。今の時代はこれが普通で、一番キチンと返事をして挨拶を返してくれるのは、中高年のオバサン達だ。挨拶だけでなく会話もしてくるので、気持ちがいい。

意外なことに、学生などの若い男性も案外、挨拶の返事がいい。それに反して、若い女性は困ったように、顔をそむけて小さな声で渋々返事をし、逃げるように立ち去る。確かに、今は男性中高年層の性犯罪も非常に多いので、疑っているのだろう。その点、オバちゃんは気安く話せていいなあ。本当は、若い子の方がいいけど。

             

我々の時代は、みんな普通に挨拶をしたのに、今は挨拶をしない人が実に多い。最初の頃、このマンションで挨拶をすると、驚く人が多かった。だから、前任者がいかに挨拶をしていなかったかが分かる。今は、他人に挨拶をすること自体が、普通ではない時代なのかもしれない。

以前、イオンに買い物に行ったときに、近くにいた小学校低学年くらいの女の子が自分をジッと見ていたので、どうしたのかと思ったが「こんにちわ!」と笑って声をかけた。すると突然、「楳図かずお」の恐怖マンガで、恐怖におびえる少女の顔のようになり、「あわわわ…」という感じで逃げて行った。「なんだ、ありゃ!」と思ったことがあった。

            

ただ、自分も孫達に「知らない人に声をかけられたら、すぐ逃げろ」とか、「誰も信用するなよ」というようなことを言っているので、まあ、そんなことなんだろうな。この前、近所に若い男みたいなのが、小学校の男子児童の跡を何度もつけていたので注意するようにと、回覧板に載っていた。もう、心配は女の子だけではない。

とにかく、おかしなのが多いので、誰も信用できない。孫にも「お前の父ちゃんか、母ちゃん。そして、爺ちゃんか、婆ちゃん以外に声をかけられたら、防犯ブザーを鳴らして逃げろ」と言ってある。

それでも心配なので、自分が休みの日、孫の下校時に陰から付いていって見張ろうかと言うと、次男坊に「親父が不審者で捕まるぞ」と言われたのでやめた。まったく、嫌な時代になったものだ。