オジサン NOW

還暦過ぎたオジサンのつぶやき

「2泊3日の検査入院 ③」

難しい点滴の針刺し

2日目の看護師さんは、今年入ったばかりだそうで、可愛くて初々しくて明るくて、性格のいい娘さんだった。「俺がまだ若かったらなあ…。誰か付き合っている人はいるの?」と聴くと、いないという。「俺の孫と付き合わないか?」と言うと、真っ赤な顔をした。「小学校3年だけど」と言うと、吹き出した。俺が、まだ50歳若かったらなあ。

この看護師さんが、後でカテーテル検査の点滴の針を刺しに来た。ベテランの看護師さんと一緒に来て、「私はまだ上手く出来ないので、このベテランの方がやります」と言った。このベテランの看護師さんは、僕の左腕の表と裏を何度もジッと見て、なんと左腕の肘の裏の外側に点滴の針を刺した。

今まで何度か色々な検査をやって点滴の針を刺したが、普通は腕の柔らかい内側ばかりで、昔、手の甲に数回刺されたことがあるくらいだ。初めてのことで驚いたが、1回で成功した。前日、会長がやはり点滴の針を刺すのに、担当の看護師さんが何度も失敗して、他のベテラン看護師さんを呼んできてやってもらっていた。

          

          

点滴の針刺し名人

上手い人でないと何度も失敗するので、腕が血だらけになる。僕の父親もそれで怒ってたことがあるが、無理もない。看護師さんによって、全然違うからだ。でも、一生懸命なので看護師さんも可哀そうになる。誰でも、点滴の針を簡単に上手く刺せるような道具が出来るといいね。

検査になり、その点滴の針を刺したまま検査室に行ったら、そこの担当の女性が「ここに刺したか? これは難しいんだよ。大したもんだ」と驚いていた。やっぱりだ。その点滴の針を刺したところをスマホで写そうとしたら、看護師さんが「写しづらいでしょ?私が写します」と言って、写してくれた。後で見たら、どこがどこだか分からんな。(笑) 

 

          

 

駐車場の料金はどうなってんだ~!

退院する前日に、病院に駐車している自分の車の駐車料金はどうなっているのか、心配になった。それで、この病院の駐車場を2~3年前から専門業者がやるようになったので、スマホで調べた。日数と時間を入力したら金額が出るので、2泊3日の時間を入力したら、なんと19,200円!どうしよう! 病院代が約6万3千円だから、合わせて8万円以上になるのかと、泣きたくなった。

心配してたら、Mさんも会長さんも心配してくれて、最後まで「大丈夫ですよ。病院が、入院患者からそんなに駐車料金を取るわけがない。何とかなりますよ」と言ってくれた。そして、退院するので病室を出て、会計に恐る恐る聴きに行ったら、なんと3千円で済んだ。良かったあ!

家に帰ってから、入院していた部屋の階のナースステーションに電話して、「忙しいところ誠にすみませんが、なにかのついででいいので、同室だったMさんか会長さんに、”駐車料金3千円で済みました”と伝えてもらえないでしょうか?」と言うと、電話の看護師さんがゲラゲラ笑って「分かりました」と言った。「大騒ぎして、バカだなこいつ」と思っただろうな。

 

     

 

個室も善し悪し

そういえば、相部屋になったときにすぐ、お袋がかつて末期ガンで入院したときのことを思い出した。最初は相部屋で、その頃は同室の人達とワイワイやっていたが、その内、親父が個室を借りてやると言って個室に移った。お袋はすまないねと感謝していたが、段々と話し相手もいないので孤独になっていった。      

それを見ていたので、個室も善し悪しで、相部屋の方がいいのかなとずっと思っていた。その後、同部屋の会長と色々と話してたら、会長も最初は個室にしようと思っていたが、相部屋の方が気が紛れて孤独にならないからいいなと思って、個室をやめたと言うので、やっぱりそうだよなあと思った。

 

       

 

排出ガスとの闘い

自分は昔からガスが溜まりやすく、家では出し放題なので、これが相部屋になると一番困ることだ。20代の独身の頃、交通事故で数週間入院したときは若い奴ばかりで相部屋になったので、お互いに平気で出し放題だったが、大人になるとそういうわけには行かない。我慢できず、布団の中で静かに出すが、時々音が漏れる。

トイレに何度か通って出そうとするが、不思議に出ない。ということで、毎回苦労する。そんなこともあって、入院した最初の夜に、もう家に帰りたくて仕方なくなった。何日も入院なんて堪えられないと。以前も数日間の入院は2度ほどあったが、その時はそれほど感じなかったが、家で自分の布団で寝ることがどれだけ幸せなことかと思った。

        

後10年、生きたい!

ただ、もう3週間も入院していて、退院がいつになるか分からないMさんのことを思うと、大変なことだなあと気の毒になった。でも、そんな人達が全国の病院にはたくさんいる。 退院した日の夜は、そんな有難さを自分に言い聞かせて、「こんな幸せなことはないんだ」と思いながら、ゆっくりと眠りについた。すぐ忘れるけど。

看護師さんもいい人ばかりで、一生懸命で、相変わらず頭が下がる思いだった。同室の人も担当の先生も、いい人ばかりだった。いい出会いがあり、いい経験だった。2泊3日だったけど、貴重な日々だった。 会長が何度も「後10年、生きたい!」と言ったのを聞いて、自分も後10年生きたいと思った。頑張らないけど、黙々と少しずつ地道にやって行きたい。