オジサン NOW

還暦過ぎたオジサンのつぶやき

「海鮮居酒屋で、悪い予感が!」

確定申告が終わった後、近くにある海鮮居酒屋で焼き魚を食べに行くのを楽しみにしていた。しかし、ここでも悪い予感が的中した。自分の飲食店での悪い予感は、かなりの確率で当たる。一昨年、恵庭市の蕎麦屋が定休日でやっていなくて、急遽入ることになった、隣の「つけ麺」の旗を出していた飲食店がそうだった。

詳しいことは以前の記事で書いたが、入口で涼んでいた御主人のようなオジサンに「やってますか?」と聴いたら、オジサンが「ああ、やってるよ」と言ったとき、ざわっと嫌な予感がした。そして、その予想は的中した。今までも悪い予感がするときは、だいたい的中する。

 

今回も店に入り、いつものカウンター席に座り、注文を取りに来る店員を待っていたときに、脳裏に悪い予感が走った。いつもはすぐ来るのに、いくら待っても店員が来ない。自分より先に来ていた、カウンター席の奥にいたオバアチャンも、ジッと黙って待っている。

            

待ちかねて、自分が「すいませ~ん!」と呼ぶと、若い新人らしい娘がちょっと出てきて「すいませ~ん!もう少しお待ちください」と言う。厨房の中の方で、職人と色々と打合せしているようだ。やっと来たが、いつも持ってくるメニューが書いてあるボードを持っていない。このボードに、その日の定食の魚とかが書いてある。

そう言うと「あ…」と言って、また戻ってボードを持って来た。ここで、ジェントルマンの自分は、「自分より先に来ていた奥の方から、先に注文を」と言うと、オバアチャンの方に行った。我ながら、えらいなと思った。ところが、このバアさん、まだ食べるものを決めていないようで、注文するまで時間がかかった。

そして、いよいよ自分の番!と思ってウキウキしてたら、なんと自分よりもずっと後から来た、後ろのテーブル席の老夫婦に注文を聴きに行った。「バカヤロー!俺だろ、俺!」と思ったが、時すでに遅し。しかも、このジジババが恐ろしく注文が遅く、ヘラヘラ笑いながら「ど~れにする~?」なんて、のんびり相談してる。

こういうとき、ベテランの店員なら「それでは、決まったら呼んでくださいね」と言って、次に待っている客の注文をサッサと取りに来るもんだ。それを、ただボーっと立って待ってる。「お前は、でくの坊かー!」と、腹が煮えくり返った。もう、ジェントルマンどころじゃない。格好なんかつけないで、サッサと自分のを先に頼めば良かったと、すごく悔やんだ。

       

そして、やっと、自分のところに注文を取りに来た。ボードに「ニシンorサバの開き定食 880円」と書いてあるのを見つけて、「ニシンの開き定食はあるの?」と聴くと、あるというのでそれにした。しかし、このときも当初の悪い予感が脳裏をよぎっていて、「ホントにこの姉ちゃん、大丈夫かなあ?きちんと出て来るのかなあ?」と疑っていた。

しばらくして、「ニシンの開き定食」が、きちんと出てきたのでホッとした。久しぶりに食べたが、やはりニシンも美味いなあと満足した。食べ終わって店を出ようと思い、テーブルに上がっていたレシートを見た。なんと、「サバの開き定食 990円」となっていた。「あの姉ちゃん、やっぱり間違えたのか~!」と思った。

しかし、「久しぶりのニシンは美味い!」と思っていたのに、サバだったの? 目の前の厨房にいた料理人のオジサンに、「これ、サバなの?」と聴いた。もし、これがサバだったら、あいつはニシンもサバの違いも分からない奴だと思われる。どうしようと心配してたら、やはりニシンだったのでホッとした。

少し食べてから、撮影していないことに気づき、急いで写した。

食べ終わった残骸。ニシンの開き定食 990円。 ニシンも高くなったなあ。

料理人のオジサンは、サバの開きもニシンの開きも同じ値段だから、レシートに990円と書いてあっても問題ないと言う。しかし、自分が「だけど、ボードには880円と書いてあったのに、なんで990円なの?」と言うと、厨房から中年の料理人が出てきて「ほんとだ!ボードの価格が間違ってる。本当は990円なのに、880円になってる」ということで、やっと決着がついた。

またも悪い予感的中で、参ったなあと思っていたら、その中年の職人が「それじゃあ、880円でいいです」と言う。間違った方が悪いんだから、当然だ。しかし、110円儲けたのだから、まあいいかと気を取り直した。ということで、人生は色々なことがあるなあ。でも平穏で、なにもないよりは面白いのかもしれないな。こうして、ブログのネタにもなったし。