オジサン NOW

還暦過ぎたオジサンのつぶやき

「人の見分けがつかないってこと、ある?」

前に話した、不審なオジサンが相変わらず何度もやって来る。エントランスで暗証番号が分からずウロウロして、入居者が出入りする隙に一緒にサッと中に入る。毎回、同じパターンだ。そして、いつもの帽子を被ってる。

それが、この前、朝9時頃に掃除をするのに、最上階の9階にエレベーターで上がって行ったら、帽子を被った高齢のオジサンが、エレベーター横の窓から、外の下の方を黙って見ていた。

顔を見て「アレ?」と一瞬思ったが、入居者かと思って「おはようございます!下に降りますか?」と言うと、少し驚いて「ええ…」と言う。ドアを開けたまま、オジサンが乗るのを見送って、オジサンはエレベーターに乗って下に降りた。

そして、オジサンが1階に着く頃に、我に返った。「あ!あのオヤジだー!」。すぐ追いかけようと思ったが、時すでに遅し。というように、どうも自分は人の見分けがつかない時があり、「高齢の男性は、どれもオヤジ。高齢の女性は、どれもオバサン」と、一くくりになる。高齢者だけでなく、年齢に関係なく、人の顔と名前を覚えるのが、すごく苦手だ。

          

だから、今までのパートの職場でも、働く人達の名前を覚えられなくて苦労した。特に老人ホームの受付をやったときは、事務所にタイムカードを押しに来たり、用事で来たりと、入れ替わり立ち替わりで、パートや職員が何人も来たので困った。

それで、紙に各自の名前と特徴を書くようにした。「背が高くて、ボーっとしている人」、「〇〇に似ている人」とか、特徴を書いた。それでも、なかなか覚えられなくて苦労した。そこを辞めた後は、ほとんどその人達の名前を忘れてしまった。

ブラッド・ピットが「人の顔を識別できない」、「顔を覚えられない」という「失顔症」という病気で、長年苦しんでいたという話を、最近ネットで見た。やはり、そんなことがあるんだと納得した。ブラピに、こんなところまで似ちゃうなんて、嫌になっちゃうな。  ̄m ̄ ふふ      

           

ただ、可愛いかったり、キレイな女性の名前はずっと忘れない。単に、興味のある人の名前は覚えるが、そうでない人は最初から覚える気がない、ということか。