オジサン NOW

還暦過ぎたオジサンのつぶやき

「ターシャ・テューダ―『最後のことば』」

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この本は前に持っていたし、写真が多くて文章が少ないので、あっという間に読み終わった。それでも改めて読むと、歳のせいなのか、ほとんど覚えていなかったりして、初めて読むような気がした。そして、この歳だからなのか、よく理解できるようになった。

我が家の愛犬“キートン”も、ターシャが愛するコーギー犬だった。エリザベス女王の愛犬もコーギーだ。昔、NHKで放映していたターシャのテレビ番組で、コーギーを見るのも楽しみだった。コーギーはいつも笑っているような顔で、とにかく愛嬌がある。この本の表紙の写真にも、ターシャと一緒に写っている。

ターシャは92歳で、自宅で亡くなった。そのターシャの最後のインタビューは、自分にとって、胸に響く言葉が多い。「遅かれ早かれ、人はみな死を迎えます。それでも、私たちは人生をより良くするために多くのことができるのです」。人生を良くすることが、今からでもできる。自分のような高齢者でも、まだ多くのことができる。

ターシャは46歳の時に離婚して、その後「寂しかったから」ということで再婚したが、またすぐ離婚した。そして57歳の時に町外れの土地に移住して、西部開拓時代の生活を始めた。広大な土地の庭づくりや自給自足の生活など、4人の子供達を抱えて大変だっただろうけど、それからでも多くのことをやり遂げた。

「できるならば、どんなことも、料理でも庭づくりでも、心からの喜びと熱意を持って行うことが大切だと思います。たとえ、仕事や義務がひどく退屈でつまらないときがあるとしても、です。もし、どんな状況でも、明るく輝かしい面を見ようとするなら、つまり、暮らしに喜びを見出そうとすれば、その結果として、きっと暮らしはより良いものになるはずです。こんな言葉があります。“美は見るものの目に宿る”」。なにごとも、自分の考え方次第だ。

「自分の手で何かを作り出すことから、素晴らしい喜びが生まれると、私は強く思っています。ものをつくるとき、人は時間を費やし、技能を駆使します。そして、できあがったときには、自分自身の作品を眺め、それを使うというご褒美をもらうのです」。という文章を読んで、やはりそうだよなあと思った。物をつくることが、究極の楽しみだ。木工を、また始めることにしよう。さて、なにを作ろうかな。