久しぶりに、「AGM アコースティック・ギター・マガジン」を買った。初版からずっと買っていたが、段々と内容がマンネリになって来たのと、最近の若い男女のシンガーの記事が多くなり、もう自分の時代は終わったと思った。それと、価格も2,200円と高いのもあって、買わなくなっていた。
しかし、最近また自分の時代のミュージシャンの特集を、音楽雑誌で頻繁にやるようになり、エリック・クラプトンは、その最たるものではないだろうか。若い頃の、クリームの頃からとかの特集が、随分と増えたような気がする。ビートルズや、そのメンバーの特集も増えた。ただし、ほとんどが以前の記事の焼き直しばかりだ。
そして最近、クラプトンの最新作でアコギでバンドと演奏するCDや画像DVDの新作が出たので、今回のAGMもそれに関係して特集を組んだのかもしれない。「クラプトンはアコギがお好き」、なんていう副題をつけている。
クラプトンの今までのアコギの演奏の楽譜や、短いフレーズなどがたくさん載っていて、薄い別紙でギター譜なども付いて来た(トップの画像)。価格は高いが、考えに考えて、買ってしまった。帰って来てから中の記事をずっと読んでいたら、内容が濃くて買って良かったと思った。
クラプトンのアコギの演奏に関しては、若い時に聞いたアルバム「エリック・クラプトン・ソロ」に入っていた、「イージー・ナウ」という曲に衝撃を受けて、未だにずっと大好きで聴いている。クラプトンらしい、他の人とは一味違うアコースティック・ギター・サウンドで、すごく格好いい。
サビのところのギターが鈴なりのような音で、普通のチューニングとは少し違う響きだと、ずっと思っていた。それで数年前に、クラプトンの他にCSN&Yのスティヴン・スティルスも、この曲でクラプトンと一緒にアコースティック・ギターを弾いていることを知った。
彼なら、鈴なりが特徴のマーチンD45を弾いているし、得意のオープン・チューニングで弾いているはずなので、「やはり、そうか!」と思った。恐らくそうだろうと思うが、詳しく知っている人がいたら教えて欲しい。と言っても、こんな些細なことを思っている人が、自分の他にもいるのかどうか分からないが。
とにかく、今聴いても感動するサウンドで大好きな曲だ。その4年後に出したアルバム「461 オーシャン・ブルーヴァード」に入っている、「プリーズ・ビー・ウィズ・ミー」もアコギの美しい曲だ。クラプトンの情感のこもった、ドブロギターの演奏も素晴らしい。
この原曲は、カウボーイという2人組のグループが歌っていて、デュアン・オールマンがスライドギターで参加している。クラプトンのスライドギターのフレーズは、ほとんどこのデュアン・オールマンのフレーズと同じだが、それを洗練させた素晴らしい演奏をしている。
1992年に「アンプラグド」という、アコギで演奏しているアルバムが大ヒットした。自分が一番好きなクラプトンの曲は、いとしのレイラのアルバムに入っている「ノーバディ・ノウズ・ユ―」だが、この曲をアンプラグドでアレンジを変えて演奏している。このアコースティックのバージョンも、なかなかいい。
クラプトンは、自分より10歳年上で、もう76歳になるそうだが、ずっと渋くて格好良くて、いい歳の取り方をしている。永遠の憧れの人だ。久しぶりに、アコギを弾いてみようかなあ。もう、半年くらい弾いてないので、果たしてコードが押さえれるかどうか。押さえる左手の指先もやわらかくなってるから、硬くなるまで痛いんだよなあ。