オジサン NOW

還暦過ぎたオジサンのつぶやき

「自慢話も、ほどほどに」

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自分なんか人に誇れるものが何もないが、それでもなにか一つでも自慢できるものがあればいいなあと思うことが、時々ある。強いて探してみたら、20代の初めに1人で50日間の欧米の旅に行ったことか。10年ほど前に、ある若手投資家の会合に行き、数人の人達と話していたときに、海外旅行の話になった。

もう、話したくて話したくて仕方なかったが、ジッと黙っていた。そして、最後にさりげなく「実は僕、若い頃に1人で行って来たんですよ」と言った。すると、それを聞いた1人の若い男性が「僕は何年間か、1人で海外に住んでいました。姉は、まだずっと住んでいますよ」。「あ、そう…」と、自分の話はそこで終わった。実はこういうことが、その後も2度ほどあったので懲りた。

かつて、自分の叔父が、会社に営業に来た道内企業の営業マン2人と応接間で話していたときに、アイスホッケーの話になった。叔父は、かつて京都の大学の学生のときにアイスホッケー部に入っていて、そのときに京都選抜に選ばれたらしく、その話を得意になって話したそうだ。

すると、年配の営業マンが隣に座っている若い後輩に「お前も、アイスホッケーをやってたんだな?」と聴いた。若い営業マンは「はい!全日本に選ばれて、ずっとやっていました」と言った。叔父は「なんで、それを先に言ってくれなかったんだ!」と泣きそうな顔をして言ったそうだ。

個人病院の先生なんか、少しでも海外旅行の話題になると途端に目を輝かせて「どこに行ったの?」と聴いてくる。そして、どこそこと言うと、「あー、僕はあそこには、もう何度も行ってます」と、それから得意になって診察そこのけで色々と話し始める。そりゃあ、金持ってるからどこでも行ってんだろうよ。みんな、何かしら自慢したくて仕方ないのだろう。