オジサン NOW

還暦過ぎたオジサンのつぶやき

「自分だけが、蚊帳の外」

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足の骨折で昨年末から札幌市内の病院に入院していた長男が、数日前に退院した。いや、退院したそうだ。病院に面会に行っても、コロナのせいで会うことが出来ないので、ラインで何度か連絡を取り合っていた。その間、長男は暇なようで「小遣い程度で、何か投資できるものを教えてくれないか?」と聴いて来たので、ネットや本でNISAだとか iDeCoとかを調べて、色々と教えてやった。

そして、骨折の直り具合はどうかとか、リハビリの調子はどうだとか何度か尋ねていたが、あまり何度も聴いても退院を急がせているようだと思い、ラインを少しの間やめていた。そして、そろそろどうなったかなと思ってラインしてみたら、なんと「もう、退院したよ」と。

驚いて、女房に「退院したそうだぞ!」と教えてやると、女房が小さな声で「知ってるよ。数日前に退院したよ」とボソッと言う。呆気にとられて「俺だけが知らなかったのか!俺だけが…」と言うと、「お父さんは、知っていると思ってたけど…」と言って、下を向いて笑ってる。

自分だけが蚊帳の外になっていたのかと思い、長男に「ひどいじゃないか?」とラインしたら「夫婦間で、ちゃんと連絡を取り合ってくれよ(笑)」との返事。そんなこと言ったって、すでに夫婦間で会話はない。長男が退院したら全快祝いで、長男の嫁さんと皆で、どこかの飲食店にでも食べに連れて行こうと考えていたのに。 (ノ◇≦。)  

こんなとき、今は亡き愛犬キートンのことを思い出す。「キートンさえ、いてくれたらなあ」と。高齢の男性が、小さいワンちゃんを連れて散歩しているのをよく見かけるが、時々抱っこしたりして、いとおしそうにしている姿を見ると、思わず「良かったですねえ」と心の中でつぶやいている。

きっと家では自分と同じで、家族に相手にされていないのだろう。奥さんは活発で、友達もたくさんいて、サークルとかにも色々行っていて、ひんぱんに出かけたりしているのだろう。その点、オヤジは外に出ないで部屋でテレビばかり観てるのだろう。中にはそうでない人もいるだろうが、大抵はそうだ。

孫にたまに会うと「ゲームを見せてやるから、家に来るか?」とか言ってくれるので、涙が出そうになる。孤独なジイサンに、そんな優しい言葉をかけてくれるのは、もう孫しかいない。また、オモチャを買ってやるかなあ。ただし、これも期間限定で、中学生くらいになったら、全く相手にしてくれないそうだ。