オジサン NOW

還暦過ぎたオジサンのつぶやき

「愛犬“キートン”との出会い」

f:id:yoisyotto:20200504095010j:plain

キートンが亡くなってから、6年経つ。結婚してから犬を飼おうとは、一度も考えたことがなかったが、当時、子供達が小学校の高学年になっていて「我が家には、何かうるおいが足りないなあ」と夜寝ながら考えていた。すると「そうだ!犬を飼おう!」と突然ひらめいた。すぐ起きて、女房にそのことを話し、飼うことになった。

そして、「どんな犬種を飼うのか、どの犬にするのかは全部、子供達に決めさせよう」と自分が言い、女房も「うん、それがいいね」ということになった。翌日、本屋に家族みんなで行き、色んな犬種の本を女房や子供達と読んでいたら、自分がすごく気に入った犬がいて、どうしても欲しいと思ったのが、コーギーだった。

どうしてもこの犬に決めたくて、「これにしょう!これでなきゃ、飼わない!」と言った。女房は「えー、決めたの?」とあきれていた。でも、「実は、私も前からコマーシャルで見て、すごく可愛いと思っていた」と言うので、すんなりとそれに決まった。ということで、犬種は自分と女房が決めた。子供達には、聴きもしなかった。

そして2000年の1月29日に、札幌市内の3件のペットショップに、家族みんなで買いに行くことになった。ただ、その前に女房が、自分と子供達に「いいかい!すぐ決めたら絶対にダメなんだからね!すぐ、これがいい~とか言ったらダメなんだからね!3件全部まわって、一通りすべて見てから、冷静にどれが良いか決めるんだよ!衝動買いは、絶対にダメだからね!」と、何度も何度も念を押した。

1件目のペットショップで各自それぞれ色んな犬を見ていたら、1匹のコーギーがその中に居た。少し見ていて、さてソロソロ次の店に行こうかと思っていたら、女房が走って来た。「買われちゃう~!あのコーギーが買われちゃう~!」と泣きそうな顔をして言う。どうしたと聴いたら、「早く買わないと、あのコーギーがあそこの人達に買われちゃう~!買われる前に、先に買っちゃお~!」と言う。

「エー!まだ一件目だけど」と言うと、「だって、あれがいい~!あれが!」と言う。少し前まで、自分と子供達にあれほどうるさく言っていたのに、呆気にとられた。そのコーギーを見ると、少しアチャ目なので「それでもいいの?」と女房に聴いても、「それでもいい~!これがいい~!」と言うので、とうとう買うことにした。

子供達に「決めるんだってよ。1件目で決めちゃうんだってよ」と言うと、「えー!まだ見るんじゃなかったの?」とあきれていた。ということで犬種も、どの犬にするのかを決めたのも、我々夫婦だった。子供達は、なにも決めなかった。後で、女房にひどいよなあと言うと、「だけど、それでキートンに出会うことができたんだから、良かったでしょ」と言う。成るほど、確かにそうだなと思った。

今思うと、商品の様でいやだなと思ってしまうが、キートンは税込で十数万円だった。「国際公認血統証明書」というのが付いていて、犬種は「ウォルシュ・コーギー・ペンブローク」となっていて、オスだ。女房はだいぶん後になって、「本当は、捨てられた犬を引き取っている施設から、もらって来た方が良かったんだね」とよく言っていたが、当時はそんな知識などまったくなかった。いずれにせよ、縁があってキートンと巡り合うことができた。