オジサン NOW

還暦過ぎたオジサンのつぶやき

「話が違う!パートの仕事 その1」

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今まで、色々なパートの仕事に応募して来たが、求人票に書かれている仕事内容や条件と、かなり違っていることが数多くあった。その中でも、話が大幅に違ったので最速で辞めた会社がある。或る大手電機メーカーの下請けの仕事だった。面接はその会社の40代の若い男性社長1人で、何でも聴いてくれというので、仕事の内容について色々と聴いた。

終業時間は午後4時ということで、それが第一条件だったので何度も確認したら、「きっぱりとその時間になったら終わるし、残業はありません!」と言う。さらに「ウチの会社は大手電機メーカーの下請けなので、能率よりも正確さや安全性を重視しているので、急がせて仕事をやらせることもなく、実にゆったりとした職場です。アハハハ…」と笑った。

その場ですぐ採用が決まり、数日後にその職場で働き始めたが、驚いたのは周りが30~50代くらいの女性ばかりで、男性が自分1人だったことだ。それは求人票では分からなかったし、面接のときに社長も何も言わなかった。仕事内容は、数多くの棚に置いてある色々な細かい電気部品を、注文書に書いてある記号と番号と数量を確認して、集荷台車に集める作業だ。

それを少しでも早く覚えようと頑張ってやっていたが、昼近くになると集荷したものを運ぶ車が来るというので、工場内は急にあわただしくなり、職場の女性達は忙しく走りまわり、責任者の60代くらいのオバサンは自分に「まだ、これしかやっていないのかー!」と、すごい形相で怒鳴る。「能率よりも正確さや安全性、そして、ゆったりとした職場」とはどこ?

責任者のオバサンにずっと怒鳴られっぱなしで、「邪魔臭いから、私のそばに来るな!」とか言われて散々だった。来るなと言われても、商品を集めていたらそのオバサンがそばにたまたまいたので、分からないことだらけだったので、2度ほど聴いただけだった。

そして、後で「ちょっと来い!」と呼ばれて、集荷台車に積んである色んな商品の確認をするから、各商品に貼ってある「A-1」とか「S-15」とか書いてあるシールを、1つずつ順に読めと言う。これが、もう最初から軍隊の鬼軍曹という感じで、「次ー!なにー!聞こえない!違うー!もう1回!」とずっと怒鳴るので、これは大変なところに来たと思った。

その内、「T-6」というシールがあったので「ティーの6」と言うと、すぐさま「違う!テーだ!」と言う。「普通、テーとは言わないよな」と思ったが、言われた通りに何度も「テ~!」と言っている自分が可笑しくなって、笑いをこらえるのに必死だった。ひどい状況なのに、笑える自分が不思議だった。

そして午後3時の休憩のときに、後1時間で仕事が終わると思いホッとして、向かいにいたパートの女性に「もうすぐで、終わりですね」と言うと、怪訝な顔をして「いや、今日も午後6時頃までですよ。もしかしたら、また1時間くらい残業になるかもしれない」と言うので、唖然とした。

「全然、話が違う」と自分が言うと、上の人にすぐ話してくれたようで、仕事が始まったら、すぐ上司らしい男性が来て「それなら、もう帰ってもいいです」と言うので、「それじゃ、帰ります」と言ってサッサと帰って来た。その後すぐ、電話で話が違うので辞めるということを会社に伝えた。

後で、面接した社長さんから謝りの電話が来て、「少し、話が食い違ってしまったんですねえ」と言ったが、少しどころかえらく食い違っていた。ただ、なにか憎めない人で、最後は「また何かご縁がありましたら、よろしくお願いします」と言っていた。

なにも分からない初日なのに、いきなり責任者のオバサンにあんなに怒鳴られるような職場は、還暦過ぎのジイサンにはちょっとキツイなあと思ったので、辞めてホッとした。