オジサン NOW

還暦過ぎたオジサンのつぶやき

「オリエント急行殺人事件を観た!」

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昨晩、レンタルビデオでリメイク版の「オリエント急行殺人事件」を観た。最初に製作されたときのは、テレビでも何回かやっていたので観たし、レンタルビデオを借りても観たので、計5回くらいは観てるかもしれない。確かに、今までのサスペンスものとは違う、別次元の犯人だったので、すごい発想だと感心した。しかも、作者は女性だったので、男とは発想が違うのかと思ったりもした。

今回観たリメイクされたものは、とにかく映像が素晴らしくキレイで、このリメイク版も今回で2回観たことになる。ブルーレイディスク版を借りて観た方が、絶対にいい。同じ、アガサ・クリスティ原作の「ナイル殺人事件」も、同じスタッフでリメイクが決定しているそうだが、これも楽しみだ。

そういえば、この最初の映画が初公開された時に、自分は学生でクラスの仲間数人と書店に居たが、その時に仲間の一人が「俺、あの映画を観るのをすごく楽しみにしてるんだよなあ!」と言った。すると、もう一人が「あれだろ? 〇〇が犯人だという映画だろ」と言ったので、周りの仲間が突然固まった。

楽しみにしていると言った奴が、「それを言ったらダメだろー!せっかく誰が犯人か楽しみしてたのに~!」と泣きそうな顔をした。みんなも、非常に有名なミステリー小説なので、何となく犯人は知っていたが、ルールとして黙っていたので「あ~あ、言っちゃったよ」という感じだった。犯人を言ってしまった奴は、ことの重大さに気づいたようで、真っ赤な顔をして立ち尽していた。

犯人をばらされた同級生は、その後、その映画を観に行っても、ミステリーの犯人が分かった時のあの衝撃と醍醐味を堪能することもなく、「あの、バカヤロー!」と犯人をばらした同級生のことを恨むのだろう。もしかしたら、この後もこの映画を観る度にそれを思い出しては、口惜しい気持ちになるのかもしれない。それくらい、ネタバラシをした者の罪は重い。

自分は、何となくこの犯人が誰かということを以前から耳にして分かっていたが、もしそれを知らずにこの映画を観ていたら、その衝撃はかなりのものだっただろう。それくらいこの映画は、今までのミステリーの犯人像とは異なるものがあった。犯人をばらされた同級生には、ただお気の毒としか言いようがない。

アガサクリスティ原作のNHKテレビ「名探偵ポアロ」シリーズもずっと観ていたが、まあまあ面白かった。声の吹き替えでポアロを25年間もやっていた「熊倉一雄」さんは、オリジナルの俳優以上に原作のポアロのイメージに声がピッタリという評判だった。確かに、オリジナルの俳優の声はキーが高く、あのポアロのイメージとは少し違う感じがする。そういえば、「刑事コロンボ」の声優も、オリジナルの俳優以上に役柄にピッタリの声で定評があった。

アガサ・クリスティ原作の「ミス・マープル」シリーズもずっと観ていたが、これもまあまあ面白かった。それにしても、よくこれだけ多くの作品を書いて、しかも奇抜なストーリーを毎回よく考えつくなあと感心する。アガサ・クリスティの発想には驚いてしまう。さらにアガサ・クリスティが女性ということでも。当時は、女性のミステリー作家は珍しかったと思う。

年齢と共に、以前読んだ本や観た映画の内容を結構忘れていて、何回も同じ映画を観ても、シーンの断片しか覚えていないことがよくある。ボケて来たのかと思ったりもするが、まあ新たな気持ちで何度も観れて毎回楽しめるのだから、案外いいことなのかもしれない。