オジサン NOW

還暦過ぎたオジサンのつぶやき

「山とは、眺めるもの」

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2年前に、女房を誘って登山を始めた。NHK文化センターの登山クラブに入ったのだが、最初に電話で確認した時は「初心者でも大丈夫です」と言われた。そして、初めての説明会に行ってみると、自分よりも年上の男女ばかりで「ジジババばかりなら、楽だな」と安心したが、その内に何とみんな登山歴数十年という大ベテランばかりと分かり、楽どころではなくなった。

最初の挨拶で、自分が初心者だと言うと皆がざわついた。これは場違いなところに来たと思って参ったなあと思ったが、みんな自分より年上なので何とかなるだろうと思っていたが、これが大間違いだった。自分より年上で腰が曲がっているお爺ちゃんというような人が、実際の登山のときには先頭グループで、疲れ知らずでものすごい速さで登って行くのを見て、おったまげた。

この先頭グループの5人の人達は、みんな自分よりも年上で「これは元々、こういうのが得意な人なんだ」と思わざるを得なかった。この人達は、熊の化身かと思った。DNAを調べると少し混ざっているのかもしれない。ということで、その後も5回ほど行ったが、自分が糖尿病と高血圧であり、登頂途中で低血糖になったり、体調が悪くなったりしたこともあって、止めることにした。

それに、登山はやぶの中やドロドロの道を歩いたり、虫に刺されたり、何といっても熊の脅威が絶えずあるので、自分には向いていないと思った。「こんな思いをしてまで、登山したくない」と。女房は「景色の素晴らしいこと!」と言っていたが、テレビや写真で充分だ。山は遠くから見てるだけで充分だ。

本来ならば、この時期は盛んに登山をしていたはずなのだが、今は自宅でスピーカー作りなどをやっている。ちなみに、女房は登山が病みつきになり、もっと楽な山ガール(と言ってもババばかりだ)のグループに入り、盛んに各地の山を登っている。今回も北アルプスに1週間ほど行く予定だったが、台風のため中止になった。